最高の終活とは?遺言を上手に利用して終活を行うということ

公開日:  最終更新日:2017/09/04

遺言・相続ノート37なぜ、遺言制度はあるのでしょう?遺言とは何か?

遺産分割の方法見直しの試案が、平成29年7月18日に法制審議会にて検討されました。先回のノートで、なぜ相続開始によって居住を目的とする不動産が遺産相続の対象から外され、残された配偶者に居住する権利を認めるという被相続人の配偶者を優遇すると考えられる試案について検討しました。

 

現在においても、20年以上の婚姻関係にあった配偶者が、居住用の不動産や不動産を取得するための金銭を相続した際、特例によって最高2000万円までの配偶者控除があります。

このようなことからも、様々な分野から鑑みた場合の施策として配偶者優遇とも考えられる法案が提案され、施行されていくことは、今後しばらくの間は続くと考えられます。

 

このことは、この試案のもう一つ考えられる理由と現在の社会保障や高齢者福祉との関係もあると考えられます。2000年の時点で専業主婦世帯と共働き世帯が同じような割合であることから、現在、婚姻20年以上で相続の開始の可能性がある夫婦は専業主婦世帯が多い世代であることがわかります。また今年度から年金の受給額も下がっています。

 

人が最低限の生活を送ることは日本国憲法で保障されています。しかし、そのことは、個人が最低限の生活を送ることができない場合、社会全体でその社会の人を支えるということを意味しています。そして、その社会保障費を社会全体で負担していくことを意味しているでしょう。このことは、自助、共助、公助という概念の中で、共助、公助の部分に当たります。そこで相続においては、個々の人が自助の部分である遺言や相続について考え、相続が開始する前に自分の意思を明確にしておくことが大切でしょう。

 

遺言は、相続財産を自分の意思に基づいて相続人に託すことができる制度です。相続財産の多い少ない、相続財産の形にかかわらず、被相続人となる人が遺言という形で相続財産を残すことによって、相続人間の争いの種は減ります。法制審議会が提案した試案は、相続財産を残された相続人主導ではなく、被相続人の意思が十分に反映されるように考えられた案であると考えます。

 

 終活というと、自分が亡くなった後の式や埋葬などについてあらかじめ考え、自分の周囲に伝えておくことをイメージします。しかし、本当に自分の「始末」だけで良いのでしょうか。自分に関わっている人たちと自分との関わりの「始末」が必要だと考えます。そこで、 遺言を上手に利用し、自分の財産を残された人たちに、どのようにして分配するかを自分の意思に基づいて決定することが、最高の終活といえるのかもしれません。

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