空き屋だと誰が困るの?空き屋にしないためには相続登記が必要なの?

公開日:  最終更新日:2017/10/16

遺言・相続ノート40 国の空き屋対策―空き屋・所有者不明の不動産対策と今後の不動産登記事情(1)

 

 平成29年10月において登記制度についての国家単位での制度の検討が始まりました。その検討が始まった理由というのは、所有者不明の土地や空き屋が多くなってきたため、その所有者不明の土地や空き屋を、今後、どのようにしていくのか、所有者不明の土地や空き屋を減らし、いかに登記制度や治安を維持していくことへの対策と考えられます。何故、登記の義務化や治安の維持などが必要なのか、今回と次回のノートでは歴史的経緯を踏まえ相続記の必要性を考察していきます。

 

 登記制度の歴史的経緯において、はじめに安土桃山時代における豊臣秀吉の検地制度が考えられるでしょう。この制度の内容としては、所有している田畑を測量記録し、石高に応じた税である米を徴収していました。もちろん、安土桃山時代以前より税徴収はありましたが、制度として整備されたのは、この検地制度からでした。

 明治時代に、地租改正が行われ、登記制度ができあがると同時に、近代的な税法制度が確立されました。現在では、登記された不動産や建物と税の徴収とは、密接な関係はありません。しかし、土地についての税に関して言えば、安土桃山時代の検地制度から登記制度ができあがるまでは、土地の面積などを記録し、この記録された土地面積と税徴収が深く関わっていました。

何故、現在では登記と税徴収が分離しているのかについて、考えられ得る理由を挙げていきます。

・不動産登記や相続登記を行う法務局が地方において少ない、そして登記を行うには測量が必要であり手間と費用が必要となるため登記制度が積極的に利用されづらく、登記がなくとも土地の所有が周知されているという認識

・登記を行うことのメリットが明確ではないために、不動産登記や相続登記をしないで、そのまま相続が行われてしまう。そのため、所有者が不明になり、また空き屋や空き地となってしまう状況

・以上の状況から未登記の不動産は多々ありますが、近世から不動産に基づく税収以外に、物や人に基づく税収があるという状況

・登記を行うことのメリットは、現在では、二重売買や複数の相続人の中に債権者を有する相続人がいた場合、不動産登記は二重売買の他方の買い手や、相続人の債権者や抵当権者に対抗することができます。

空き屋や所有者不明の土地である空き地などは、管理を行うこと難しく、その土地周辺の地域の治安悪化の一因となり得る場合があるので、国家の政策として空き屋対策が課題となり国家レベルでの対策が行われている状況です。

次回のノートでは、国の空き屋対策の詳細と登記の必要性について考察していきます。

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑