親族との関係は良好!?ーあなたはそれでも婚姻関係を終了させますか?

公開日:  最終更新日:2017/05/18

遺言・相続ノート28 婚姻関係終了と相続

配偶者が亡くなった際、配偶者の財産は、残された配偶者や子供などの法定相続人等に相続されます。仮に、亡くなった配偶者に両親がいた場合、残された配偶者は、当然にではありませんが姻族として義両親の扶養を行うことになるでしょう。しかし、現在では核家族であることが多く、義理の両親が遠方に住んでいて介護が難しいということもあるでしょう。

義理の両親や亡くなった配偶者の親戚との仲がうまくいっていない場合、扶養義務があるとしても、残された配偶者は、その扶養義務を受け入れなければならないでしょうか。そこで、「姻族関係終了届」という制度があります。その届出を行うことで、義理両親の扶養義務がなくなるということが挙げられます。

 

姻族関係終了届を届けでたとしても、亡くなった配偶者の財産を相続することができ、遺族年金の要件を満たすことで受給することができます。姻族関係終了届けは、「死後離婚」とも呼ばれることがあります。他方、生前に離婚すると離婚後に配偶者が亡くなっても財産は、相続できません。遺族年金も要件を満たしていないので、受給できません。通常の離婚とは、少し違うようです。

 

ただし、亡くなった配偶者との子が、亡くなった配偶者の両親の財産を相続することは、通常の離婚でも姻族関係終了届によるいわゆる死後離婚であっても、同じく代襲相続できます。姻族関係終了届は、配偶者と亡くなった配偶者の両親や親戚との関係を断ち切るものです。

確かに、夫婦は、血の繋がらない他人ではありますが、縁あって婚姻し配偶者の両親とも「家族」となります。現在では「家制度」は意識される存在ではなくなりました。婚姻も、当事者の意思によって婚姻できます。配偶者が亡くなり、残された配偶者が義理両親の扶養義務があるとはいえ、残された配偶者には、その「家」から自由になる手段として姻族関係終了届があります。この届出は、配偶者が亡くなり残された配偶者が経済的困窮していても義理両親への経済的援助を迫られている場合の救済手段として役に立つでしょう。

婚姻関係終了届を届け出ることで、姻族である亡くなった配偶者の両親や兄弟との縁がなくなり、扶養義務がなくなります。さらに「復氏届」することで旧姓に氏を戻すことができます。

 

これらの届け出は、人とのつながりを断ち切ってしまう届け出です。婚姻関係終了届を届け出ることで争いとなった判例があります。相続の金銭的な争いではありませんが、昭和62年東京高裁にて婚姻終了関係届けを届け出た後、亡くなった配偶者の祭祀主催について争いになっています。

届出をしたからといって、縁が切れ、諍いがなくなるとは限らないのです。亡くなった配偶者との間に子どもがいる場合は、亡くなった配偶者の両親や兄弟姉妹である姻族と子どもとの関係は維持されます。手続きは難しいものではないですが、専門家に相談するのが良いでしょう。

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