遺言書は作成して終わり?ー有効な遺言を行う為には

公開日:  最終更新日:2017/05/18

遺言・相続ノート26遺言書は作成して終わり?遺言が有効になるためには手続きが必要!?

有効な遺言による相続を行う為には、遺言を行った人が亡くなり相続が始まる際に、遺言書として要件を満たした遺言書が必要となります。

但し、遺言書は作成して終わりではなく、遺言書の存在を確認するという検認という手続きが必要です。

検認は、遺言書の有効性を問う手続きではなく、被相続人が亡くなった後、遺言書の存在を確認することや、遺言書が変造・偽造されていないかを確認する手続きです。

そして、検認を行う際には相続人の立ち会いを必要とし、すべての相続人の立ち会いができない場合、立ち会えなかった相続人に通知を行います。

―特に、どのような遺言書に検認を必要としているのでしょうか―

秘密証書遺言や封印された自筆証書遺言は「証書に用いた印章をもってこれに封印」がある遺言書であり、公証人が立ち会って作成された遺言書でないことから、遺言書の存在を確認する必要があります。そしてまた、変造・偽造されていないかの確認を検認によって行う必要があります。

その点、公正証書遺言は、公証人が作成し2人以上の証人が必要となってくることから、その存在が相続関係者以外の人つまり公証人や証人によって確認されており、変造・偽造が難しいです。

しかし、遺言の存在確認を行い、遺言に偽造や変造がないかを確認する検認という手続きを必然としていますが、検認によって形式の整っていない遺言書が有効となるのではありません。そこで遺言書を有効なものとするには、被相続人は法律上の形式が整っている遺言書を作成する必要があります。

この有効な検認を行った遺言書が、遺言書としての形式亭な要件を満たさず無効になった判例の歴史を遡ると、大正時代に、日付のない自筆遺言証書の検認についての判決があります。その判決では検認は遺言書が法律上有効か無効かを判定するものではなく、検認を行った遺言書であっても、その遺言書を無効としても不法ではないという判断をしています。

検認の手続きを行う為には、家事審判申立書、当事者目録、被相続人と相続人の戸籍が必要となります。被相続人の戸籍は、死亡時の戸籍だけではなく、出生から死亡時までの戸籍を全て揃えなければなりません。

それは、婚姻によって新たな戸籍を創出しますが、その婚姻前の戸籍すなわち出生時からの戸籍も全て揃えるということです。

婚姻前の戸籍が死亡時の戸籍と別の地にあった場合、婚姻前の戸籍があった地から取り寄せる必要があります。検認は、その必要な書類を揃えるだけでも手間のかかる相続手続きの一つです。

また家事審判申立書や当事者目録の記載についても専門家にお願いすることができます。相続は、一生に数度あるかないかの専門的な手続きですので、相続を迅速に適正に行う為に、専門家に任せるのも良いかと思います。

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑