遺言書を秘密にしたい時はどうする?

公開日:  最終更新日:2017/05/18

遺言・相続ノート20 内容を秘密にしたい時の遺言書とは?

遺言証書には、自筆遺言証書、公正遺言証書、秘密遺言証書の3種類があることを〈専門家に遺言作成を依頼する?ー遺言を書く自信がないあなたへ〉の頁にて記載しました。そして、それぞれの効果について、〈遺言を自分で書く時の遺言の形とは!?〉〈遺言を専門家に依頼すると?〉の頁に記載しました。それぞれ、メリットやデメリットがあります。その中でも、公正遺言証書は、公証人という専門家と証人2人以上が立ち会って作成した遺言証書ですので、デメリットよりも遺言証書の成立が証人などにより人的担保が為されておりメリットが大きいでしょう。

  そして、今回は、秘密証書遺言の効果について取り上げていきます。   秘密遺言証書の要件として、

1.遺言者が証書に、署名と押印する。

2.遺言者が、遺言書を封印し、封印する際に印をもって封印する。

3.遺言者が、公証人一人及び証人二人以上の前で、自ら封書を提出し、自己の遺言書であることと遺言書の筆者の氏名と住所を申述する。

4.公証人が、その遺言書を提出した日付と遺言書の申述を封紙に記載し、遺言書と証人がこれに署名と印を押すこと。

  この際、遺言書の筆者が問題となった裁判例があります。 通常、遺言をした者が筆者であると考え、実際にワープロで筆記した者の氏名と住所を申述せず、遺言書が無効となってしまった例でした。 勿論、遺言者の署名と押印はありましたが、公証人と証人に筆者の氏名と住所を申述しなかったということで、秘密遺言証書としての要件を欠いてしまいました。

  秘密遺言証書は、遺言証書を作成し封印してから、公証人と証人2人以上が、その遺言証書の存在を証明します。そのため、遺言証書の内容が、公証人や2人以上の証人に明らかにされていません。そのため遺言者である被相続人が亡くなってから、その内容が明らかにされます。万が一、遺言書の内容に法律上の瑕疵である不備があった場合は、遺言書が無効となり、相続間での争いが生じることが予想されます。   遺言書を、なぜ作成し遺すのかということを考えると、それは被相続人である遺言者が人生でつくりあげた財産を自己の意思に沿って財産を相続人に残すという自己の最後の意思を示すとも考えられます。そして、複数の相続人が、残された財産について争わないようにするのに遺言書は有効です。   このような遺言書の性格を鑑みると、確実に遺言書を有効にすることが必要です。   そのためには、公証人や2人以上の証人のみに財産の内容を明らかにしなければなりませんが、客観的に遺言書を作成することで、確実に有効である「遺言証書」を作成することが、遺言者の意思を尊重し、また相続人間の争いを防ぐこととなるでしょう。

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