被相続人の法律に基づく配偶者の継続的な居住権について

公開日:  最終更新日:2018/02/02

相続が発生しても配偶者はそのまま自宅に居住を続けられるようになります

年が明けた1月16日に、法務省の法制審議会部会が相続時の配偶者(夫または妻)に継続的な居住権を新設して、1月22日に召集の通常国会に提出することが判明しました。

これまでの相続では、自己所有している自宅も相続財産として遺産の計算のなかに含め、遺産全体を相続人で分割していたため、相続税法が改正されて増税になった平成27年以降、相続税の納付のために高額の評価となる都市部の住宅地を中心に自宅を手放して相続税を払うというケースが目立つようになりました。これは、裏返してみると一家の大黒柱が死亡してしまうと、長年生活を共にしてきた配偶者が住まいを追われてしまうという事態を招く原因の一つとなる大きな問題です。これを回避するには、生前のうちに予め相続税のシミューレーションをしておき、納付が見込まれる額の現金を用意しておかなければならないという非常に高いハードルが大問題でした。これが数年前の相続税増税によって納税対象者が増えた結果、社会的な問題として認識されたものです。

新しい「配偶者居住権」が法律上認められて施行されるようになると、20年以上の長い間婚姻していた夫婦の一方が死亡した相続の場合に、残された配偶者が生前贈与や遺言で譲り受けた自宅の土地や建物については、原則として遺産分割の計算対象から除くことで、相続人間で分割されることを防止しようというものです。日本全体が高齢化社会になっていることを受けて、長年連れ添った配偶者の老後の生活を安定させることを実現しようとした仕組みです。

この制度を積極的に活用するためには、自宅を所有していることが前提となりますが、それに加えて上記の婚姻期間の条件を満たし、さらに遺言を作ることが必要となります。「遺言」は「遺書」とは異なり、法律文書ですから、「遺言の要件」を満たし、確実に執行できる十分な内容のものでなければ無効になってしまう恐れがある作成が難しい文書です。

自宅という生活の基盤を守るためにも、しっかりとした公正証書での遺言を作成しておくことが必要な時代になったという意味でもあります。公正証書遺言作成のご依頼は、ぜひ新日本総合事務所までお申込みください。

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